聞くことが苦手な子はいませんか?
「聞き取り困難症(LiD)」は、
聴力検査では異常がないのに、単語が言葉として入ってこない、耳で聞いただけでは理解できないといった症状がある。
騒がしい場所や複数での会話、電話、接客、授業といった場面で自覚しやすい。
耳から入った音の情報を脳で処理して理解する際、なんらかの障害が生じているとみられ、心的要因が影響するほか、LiDを自覚する人の34%に発達障害のADHD(注意欠陥・多動症)がある。
子どもの約1%に症状があり、学年が上がるほど割合が高くなる。
根本的な治療法はなく、補聴器を使う、メモでやり取りするなどの対処療法が選ばれる。
12月の朝日新聞くらしの 欄で連載された「患者を生きる」の記事です。
このような症状があると、当然、学習や対人関係に影響がでてくるのに、本人も周りも原因が分からず、本人の不注意のせいにして責めてしまう。本人も自分が悪いと思い自信が持てない、など負のスパイラルに陥ってしまうことが考えられます。
大事なことは、子どもがなにかできないことがあっても、間違ったことをしても、なぜそうなのかをいろいろな場面を分析して、推し量ることではないかと思います。
子どもの困りごとを放置すると、困った行動が増えてきます。そして子どもが自分を大事にする気持ちもしぼんできます。
叱る前に観察しましょう。どんな時にどんな場面で問題行動を起こしているのでしょうか?
そこに子どもの困りごとのヒントがあります。
人は得意な能力と苦手な能力が誰にでもあります。
それが極端なのが発達障害と呼ばれるのです。
もし、困っていることがあるなら、できるだけ早く発見して、手を打ってあげてほしいです。
「聞き取り困難症(LiD)」の調査の質問例(聴力に問題がない場合)
・「知った」を「言った」、「佐藤」を「加藤」など聞き間違いが多い
・「え?」「なに?」など聞き返しが多い
・話を聞いているときに、他の刺激があると注意がそれてしまうことが多い
・注意が途切れたり疲れたりして、聞き続けることが難しい