不登校の原因・・・一つではないことが多い
どこかの市長さんのフリースクールの発言が物議を醸しだしていますが、現状を知らない方が公式の場で発言されたことに驚きます。
子どもが「学校に行きたくない」と言ったら、たいていの親はビックリし困るでしょう。でも、実際は「行きたくない」ではなく「行きたくても行けない」ことが多いのです。
何人もの不登校(不登校気味)の子どもたちに接してきて、それぞれすべて原因は違いました。
いえ、一つの単純な理由ではないことがほとんどなので、原因が特定できるケースなんてほとんどありません。
そして、本人にもその理由はわかっていないことが多いのです。
でも大人は、「学校に行きたくない」「学校に行こうとすると身体的不調になる」となると、ついつい犯人捜しをしてしまいます。
「いじめられたのではないか?」「嫌なことがあったのではないか?」
もちろん、そんな場合もあります。
でも、多くの場合それは引き金になったのにすぎず、他にも隠れた要因のあることが多いのです。
たとえば、発達障害や貧困が隠れていたり、家庭内の問題があったり・・・様々です。
ただ、言えることは、症状が出る(学校いけない)時にはかなり長くしんどい状態が続いた後です。
精神的にかなりのダメージを受けているので、その状況が改善されてもすぐには回復しないことの方が多いです。
まして、要因がわからないのに状況が改善されることも難しいのです。
原因がわかってもわからなくても、癒すためには多くの時間が必要です。
そのために、心が回復するための居場所が必要になってきます。
学校の保健室だったり、フリースクールだったり・・・。
家にいて親の力で何とかなる場合なんて本当にまれです。外の力がいるのです。
不登校の子どもに関して、やっと、政府も重い腰を上げようとしています。遅いですがそれでも前進です!
一部の大人が心配しているような、他の子たちが「遊んでいてうらやましい」と思って真似をするなんてことはありません。
ちょっぴりうらやましくて口に出すことはあっても、「自分たちの力を発揮できる場があることが幸せ」であるとみんな解っています。
*石垣島の植物
大事なのは、しんどくなっている子どもたちの居場所を確保し、癒してあげることだと思います。