きぬさや自由帳

日々思うこと、旅日記、子育てのヒントなど

暴言は子どもの脳を傷つける

傷つけるのは心だけではない

暴力や暴言などの不適切な子育てが子どもの発達や行動に良くない影響があることは、教職についていた経験から思い当たることがありました。けれど、友田明美先生の「子どもの脳を傷つける親たち」を読んで、それが子どもたちの脳まで変形させているという事実に驚かされました。

おもに子育てにかかわる保護者の不適切な養育が問題になるのですが、この本を読ん

で、教師による不適切な言動も同じではないかと思いました。

教師からのいじめや子どものいじめ行為に加担した教師が問題になったり、盗撮などで逮捕された教師がいたりと不祥事を起こした教師の行動は犯罪であり論外ですが、日々の子どもと接している中でついつい言葉がきつくなったりすることはないでしょうか?

教師も子どもを取り巻く周りの養育者として、やはり、不適切な言葉に気を付けなりません。やはり否定的な言葉より肯定的な言葉を使うように普段から心がけることが大事だと思います。


また、子どもたちの困った行動は、実は周りが生み出していくものなのではないかと思いました。子どもたちの困った行動を止めるためには、なぜその行動をとるのかを見極めるという困難な作業が必要です。けれど、現実にはなかなかそこまではできないことの方が多いでしょう。でも少しでも理解しようと努力することで、保護者からの不適切な関りから早く助けることもできるかもしれない。子どもの困り感を減らすことができるかもしれない。それって教師にしかできないことだと思います。また、それによって子どもの行動が改善されたら学級運営も楽になるのではないでしょうか。教師はなかなか家庭の中の問題には入っていくことが難しいですが、児童虐待などもやはり一番発見しやすいのは教師です。是非困っている子どもたちを救ってあげてください。


発達障害愛着障害
を見分けるのが難しいということも書いてあったのですが、私はどちらもできるだけ早く気付いてあげて、対処してあげるのが子どもたちを救う方法だと思っています。これも教師にだからできることだと思います。ただ、どちらも気付いた後、保護者と話し合い、専門の機関につなげるためには難しいことがたくさんあります。それを少しでもスムーズにするのは、普段から周りの保護者と信頼関係を築いておくことと、多くの先生との連携だと思います。


友田明美先生の「子どもの脳を傷つける親たち」(NHK出版新書)
については「きぬさや教育塾」に書いたのですが、できれば本書を一度読んでみてください。日々の仕事で忙しいとは思いますが、きっと役に立つと思います。