新聞×プリント=「新プリ」
主に高学年では、学習のまとめなどで新聞作りをすることが多いのではないでしょうか。私もよく活用しましたが、ただ単に新聞形式で書くように枠を配っても、何を書いていいかわからない子や教科書を 写すしかできない子もいました。そんな新聞の枠だけを決めるのではなく、新聞の書き方自体を活用したのが「新プリ」だそうだ。
6月16日付の朝日新聞の大阪(堺泉州)版の記事「新聞×プリント 児童ワクワク」で紹介されていました。鶴見南小学校の樗木(おおてき)厚さんと元新聞記者の加星宙麿(かぼしおきまろ)さんが開発したもので、自分で読み、大切だと思うことをプリントに書き、イラストや図をつけて見やすくする。そして、一番上に見出しをつけるという、新聞制作と同じ作業をすることで、知識と考える力が身につくように考えて作られているそうです。
大切だと思うことを書いて見やすくしたり、最後に感想を書いたりというのはよく指導することだと思うのですが、案外指導していないのが、「逆三角形の文体」で書く指導ではないかと思いました。大人もそうですが何かを書こうとする時、思いついたことから順に書くことが多いと思います。最も大切なことを第一段落に書き、それ以降は大切な順に文章で説明していくのが「逆三角形の文体」です。新聞では、長い記事や重要なニュースの場合、前文(リード)にニュースのポイントを書き、続く本文で大事な順に書く、というスタイルが一般的なのだそうです。それを意識して書けるように指導していくと大切なことを考える癖がつくでしょうし、読む人からも考えたことがわかりやすい新聞になるでしょう。なるほど、これを段階を踏んで指導すると誰でもわかりやすい新聞、自分だけの新聞ができ学習内容も身につくのではないかと思いました。
加星さんが社長を務める「プラススターHR」のホームページ(https://plus-starhr.com/)
に詳しいことがのっています。4種類の新プリが考えられていて、各教科の単元用、グループ活動用、個人のまとめ用、個々が主張する時用があり、手順や狙いやポイントが書かれています。子どもの編集力や発信力の育成に向けて連携してもらえる方も募っているみたいです。
子どもたちが楽しんで主体的に学べる一工夫。先生方いかがでしょうか。