きぬさや自由帳

日々思うこと、旅日記、子育てのヒントなど

熊野三山旅日記6

熊野那智大社青岸渡寺

大門坂を過ぎ、陰陽師安倍晴明のかけたという橋に使われていた石がおいてある所や、表参道を通って熊野那智大社に至ります。表参道には那智黒というこの地の名産の石で作られた硯や碁石を扱うお店がありました。この真っ黒な石に似ているということで、飴の「那智黒」がこの地のお土産になったのです。那智黒石で作られた硯で墨をすると、とてもすり心地が良いのだそうです。値段も・・・です。


熊野那智大社

朱塗りの建物が立ち並ぶ那智大社は、熊野不須美大神(イザナミノミコト)を主神に十二柱の神々と飛瀧権現(ひろうごんげん:滝の神様)をお祀りしています。元は滝の所にあったものを約1700年前の仁徳天皇の時代にこの地に移されたのだそうです。全部で6つの建物があり、イザナミノミコト、イザナギノミコト、スサノオノミコトアマテラスオオミカミ(ここまでは他の二社と同じ)と滝の神様が一社ずつに、もう一つのお社に残りの神様が入っておられるそうです。


中でちょうどお祓いをされている方がいらっしゃったのですが、巫女さんの舞がとても美しかったです。語り部の橋口さんによると、熊野三社の中でも那智大社の舞が一番だとか。普段近くの神社の御払いだと、巫女さんが鈴を振って終わりのところもあるのに、長い間優雅に舞っておられ、何となく霊験あらたかなような気がしました。

青岸渡寺

那智大社のお隣が青岸渡寺です。正方形に近い大きな建物です。この建物は世界遺産であるにもかかわらずなんと入場無料、土足で入れるのです。これも橋口さんに言われて初めて気が付いたのですが、考えてみると本当に「太っ腹!」ですよね。仲良く寄り添うように立っている神社とお寺。神仏習合霊場であったことがしのばれます。青岸渡寺が打ち壊されなくて良かった!!


青岸渡寺は花山法皇が西国三十三か所の第一番札所に定めた場所でもあります。父母に付き添って西国三十三か所や四国八十八か所を巡った話をしていて、ふと気が付いたのです。もしかして、西国三十三か所は途中から参加したので全部行っていない?!「これは全部コンプリートしないと・・・。」という気になりました。夫と相談して、「もうすぐ薬師霊場巡りも満願を迎えることだし、また、1番から始めよう。」ということになり御朱印帳を購入しました。橋口さんによると西国霊場巡りは、本当は三十三か所を三十三回巡るのだそうです!それは無理ですが、西国霊場を順番に巡ってコンプリートを目指すという新たなる目標ができました。

*特別な御朱印と蓮華


2023年5月31日までは、西国三十三か所草創1300年ということで、特別な御朱印や蓮華がいただけるそうなのですが、それまでに巡るのはちょっと難しそうです。


山の上にある二つの社から滝に向かって下っていくと三重の塔があります。よく滝と一緒に写っているあの朱塗りの塔です。今回はその塔には登りませんでしたが、次に訪れた時には登りたいと思います。まだまだ見るべきところがありそうでしたが、途中、ベストアングルで写真の撮れるところも教えてもらい、見え方の変わっていく滝を見ながら飛瀧神社まで降りていきました。

・・・つづく・・・