きぬさや自由帳

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熊野三山旅日記

 

熊野三山を参詣した帰り道、少し寄り道して古座川に沿って点在する奇岩を見に行きました。

古座川の奇岩めぐり

古座川の流域には奇岩が多くあり南紀熊野ジオパークジオサイトに登録されています。これはこの辺りの土地の成り立ちに起因していて、約1500万年から1400万年前にマグマが噴出した時の通り道として形成された「古座川弧状岩脈」に寄るのだそうです。南紀熊野ジオパークは2014年に国内の地質遺産「日本ジオパーク」に認定されていて、今回訪れた3つの奇岩以外にも、「古座川弧状岩脈」に属する奇岩奇峰や自然とともに生まれた文化生活遺産など、全部で11か所が認定されているそうです。

虫喰岩


ハチの巣のように大小無数に空いた穴があるのが虫喰岩です。風雨による浸食や岩石中にできた結晶の風化によってできたと言われてもちょっと不思議な感じです。


伝説では岩を食べるのが好きな魔物が食べた跡なのだそうです。岩の頂上近くには祠があって観音様が安置されていたのですが、今は麓の観音堂に移されています。穴のあいた小石に糸を通して願掛けすると耳の病が治ると伝えられているそうで、小石がたくさん供えられていました。駐車場には道の駅「虫喰岩」がありましたが、お土産を少しおいているだけでした。

それよりも気になったのが、この辺りに空高く舞うトンビ!たくさんの数のトンビが舞っていたのです。たまたまなのか、時間に寄るのかわかりませんが、とにかく多くの鳥が谷あいを飛び回る様子にビックリ!カメラに収めるには私の腕が・・・。わかりますかこの写真で?


瀧の拝(たきのはい)

古座川の支流の流れの中に水路や滝ができている不思議な光景です。川床の岩盤が流水で浸食されてできたのですが、川底って普通は砂か泥がたまっていたりしてほぼ平らなのに、ここでは橋のすぐ下の川底がえぐれていて滝になっているのです。ポットホールと呼ばれる丸く掘られた穴も多く見られます。


ここにも伝説があって、「昔、瀧之拝太郎という侍が住んでいて、願掛けをして刀で岩を掘っていたら、誤って刀を滝つぼに落としてしまい、滝つぼに飛び込んだ。7日たっても帰ってこない太郎を死んだと思い法要を営んでいたら、太郎がひょっこり帰ってきた。太郎によると滝つぼには宮殿があり、そこに住む滝の主である姫に歓待を受けて、太郎が帰る時お土産として落とした刀と丸い石を持たされた。それ以降、滝つぼで雷のようにゴロゴロ鳴っていた音は止んだ。」のだそうです。瀧の拝には、滝の主を祀った金毘羅神社があり、境内にはその石が置かれているそうです。


瀧の拝の横には、小さな祠があったのですが、その石がどれかわかりませんでした・・・。

駐車場から瀧の拝に川沿い行くと(すぐ近くですが)、途中にヤギをかっているお家があり、ヤギが小さな牧場のような柵に囲まれたところで二頭草を食んでいました。なんかとってものどかでいい景色でした。

駐車場にはヘリポートがあって、へき地の診療所もありました。この辺りはへき地なんだ!


次は一枚岩です。

・・・つづく・・・