「なぜ勉強しないといけないの?」と聞かれたらどう答えますか。
「将来のため」「好きな仕事に就くため」などでしょうか。子どもたちに聞くとそんな答えが返ってきます。そして、「誰のために勉強するの」と聞くとたいていの子は「自分のため」と答えます。これはそのように小さいときから言われているからでしょう。でも、本当に思っている子はどれだけいるのでしょうか。大人に言われるからそう思っている、否、そう言っておくほうが無難と思っているだけではないでしょうか。
*オリーブフェリー
本来新しい知識を獲得すること、知らないことが分かることは楽しい事なのです。そうすると勉強は楽しいはずなのですが、残念ながら楽しいと思っている子、楽しさが分かる子は一握りです。それは、やらされる勉強で、生活とかけ離れているからではないかと思います。
勉強はさせる物ではないのです。「勉強しなさい」は言っても無駄なだけでなく、言えば言うほど勉強が嫌いになります。ではどうしたら?
どんな教科でもそうですが、学校での学習が生活から離れてしまうと何のための学習かわからなくなります。学習が生活に結び付くと学習する意義が見いだせると思うのです。なにかわからないけど勉強しろと言われるからするのと、こんなことに役に立つから、何かをしたいからそのために勉強するのとでは違うと思います。また、学習したことは生活で使えて初めてした意義があるのです。それは自分で考えることとつながっています。
例えば、算数を教科書の中だけでしている子が多いです。教科書の問題は解けても、生活の中では生かせない。同じような物でどちらが安いかを算数を使って考えられるとは思わなかったり、1㎝も1mも物差しで測って知っているのに、1m=100㎝つまり1㎝が1mの中に100個あるというのがわからなかったりします。勉強は教科書の中でする特別なものだと思っているのです。そうなると単に覚える物です。本当は、生活に必要だから算数などの教科があり、それを身につけると生活が便利になる。その繰り返しがあれば勉強のモチベーションは上がると思います。
*ぞうフェリー
そう考えると、小さい頃からの働きかけや学校以外でのかかわりも大事ですよね。机に向かっていなくても、頭を使っていろいろ考えることも大事な勉強なのです。教科書やドリルをしていることが勉強という考え方は捨てるべきです。
ただ、クイズ番組で有名な伊沢さんも新聞に書いておられましたが、勉強には反復練習をしないといけないものもあると。そうなのです。漢字や九九などです。それをこなすには忍耐力も必要です。我慢する力。それも小さいときから少しずつ身につけさせるのも親として努力できるところではないかと思います。
残念ながら今の日本の公立学校では、全員が楽しいと思える授業ができているとは言えません。でも、小さい頃から子どもの学習意欲の芽を育てていけば、勉強嫌いになるのは防げると思います。
*ジンベイザメデザインの飛行機