自分の家と隣の家の生活の仕方の違いって考えたことがありますか?
*直島:赤かぼちゃ
例えばタオルの使い方。家族一人ひとりのタオルがありますか?コロナの流行で別々のタオルにした家庭は多いのではないかと思いますが、そのタオルをどこに掛けて、どの頻度で洗うかなど実はいろいろな使い方が考えられると思います。
実は私は大学時代、友だちの家に泊まりに行って初めて自分の家と人の家のタオルの使い方が違うという事実に気が付いたのです。友だちのうちでは、タオルが順に取り出せるようになっていて、交換する時にすぐにきれいなタオルが出せるようになっていました。なるほど!と思った私は家に帰ってから家族に提案してタオルの使い方を変えたのです。
また、我が家は結婚した時から一人が起きる時間にみんなが起きるのですが(たたき起こす?)、娘が高校に入学したころ「そんな家ないで。」と不満そうに言っていました。
タオルでも他の事でも、今までの環境でのやり方が当たり前になっていて、他の家でも、いや、すべての家が自分の所と同じようにしていると思いがちです。特に子どもは・・・。比べる対象が少ないのですから当たり前なのです。
*仙台うみの杜水族館
家庭科の専科をしている時、この点を子どもたちに説明しました。学習したことを家で生かせるようにしてほしいと思っていました。学習することでいろいろな知識を得て、いろいろな家事のやり方や暮らしの方法を知ることができる。他の家と比べてみると「自分の家のやり方は他の家とは違う。」とか「違う方法の方が良いところが多い。」などが出てくると思うのです。また、「自分の家のやり方は素晴らしい!」ということもあるでしょう。まず、そこに気付かせるのが大事な事だと思います。そして、より良い方法を取り入れていけたらなお良いですよね。学習する意義は生活に生かすことだと思うのです。
また、子どもの世間を広げてあげることも大事なことです。大人でもついつい「自分の常識は世間の常識」と思いがちです。でも案外、「自分の常識は世間の非常識」だったりするのです。
これは教師にも言えます。本当に今思っている「自分の常識が世間の常識」なのでしょうか?教師の世間は狭いです。おまけに忙しくて学校と家以外の世間が見えなくなりやすい。子どもたちを導く仕事をしている以上あまり世間とずれた常識に凝り固まっていては大変です。
いつも新しい視点で、そして常に改良を加える余地をもって子どもたちを導いてくださいね。
*沖縄にて