小中学校の通常学級に通う児童生徒の8.8%に発達障害の可能性
文部科学省が13日に発表した調査結果によると小中学校の通常学級に通う児童生徒の8.8%に発達障害の可能性があるそうです。このニュースはテレビでも新聞でも取り上げられていましたが、驚くことではないと思います。教師にとっては肌で感じていることです。実際にどの学級にも発達障害を疑われる子はいます。
発達障害の児童の割合が増えたのは、近年教師の理解が深まったからではないかと言われていますが、その通りだと思います。今から思うと発達障害であっただろうと思われる子は昔も同じ割合くらいいました。
*アメリカにて
発達障害とは、生まれつきの脳の働き方に起因するといわれ、読み、書き、計算など特定の学習に困難が認められる「学習障害(LD)」、落ち着きがない、注意が持続しにくいといった「注意欠如・多動症(ADHD)」、コミュニケーションで言葉や表情などを用いてやり取りしたり、相手の気持ちを読み取ったりすることがにがてな「自閉症スペクトラム症」などがあります。(朝日新聞より)
ただ、難しいのはどこからどこまでが発達障害なのか線引きされているわけではないところです。たいていの人はどこかしらにがてなところがあり発達障害に近い困りごとがある人もいるのですが、集団生活をする学校では、学習したり、人とコミュニケーションを取ったりすることが多いので、その面で困っていることがあればクローズアップされるのです。
では、もし我が子が「発達障害の疑いがある。」と思ったら受け入れられますか?
小学校1年生を担任すると「発達障害の疑いがある子」がわかりますが、親としてなかなか受け入れてもらえないことが多いのです。「うちの子に障害があるなんて。」なにか侮辱されているように感じる人もいます。ただ、教師としては「子どもが困っています」ということを伝えたいのです。そして、サポートはできるだけ早いほうが良いということなのです。子どもは自分と人を比べてできないところがあると否定的にとらえます。また、できないところを叱られていたら、すべてができないような気になります。大事なのはできないところを受け入れて、できるところを伸ばすことなのです。
そして、案外親からもできないことを責められていたりします。それが親にとってのイライラだったり。ますます子どもの気持ちは下がっていきますよね。自尊心の低い子になってしまいます。
集団生活を始めたら、子どもの様子をしっかり見てあげてくださいね。乱暴なのは気持ちが伝えられないからだったり、言葉の発達が遅れ気味だったり、子どもの努力とは関係なくできないのかもしれません。
・・・つづく・・・