きぬさや自由帳

日々思うこと、旅日記、子育てのヒントなど

最近の記事から

赤ちゃんの遺棄事件が多いと思いませんか?

先日、一日に二件も赤ちゃんの死体が遺棄されている事件がありました。

以前の私なら、全面的に赤ちゃんを産んで遺棄した人が悪いと断じていたと思います。けれど、最近の多くの記事の中で、虐待を受けて育った人や頼るべき親が頼れない人が多いことを知り、少し考えが変わってきました。もちろん、赤ちゃんを遺棄したことは悪いことですが、そうせざるを得ない事情があったはずです


出産は命がけです。でも、その人たちは、それをひとりで抱えて誰にも相談も頼ることもできなかったからそうなったのではないかと思うと、責めるべきはその人たちなのかと考えてしまいます。

ある記事に、親から虐待を受けていて親には相談できない、パートナーとなるはずの彼は行方をくらました。その中でいろいろな所に相談しても「親に相談しなさい」という答えしか帰ってこなかったそうです。彼女は匿名出産ができたのですが、どうしていいかわからなければ、赤ちゃんを遺棄するしかないかもしれません。技能実習生が妊娠すると国に返されると思い、一人で産んで死産になったということもありました。

日本は豊かな国だと思っていました。でも、本当に困っている人は意外に多いのではないかと思います。「自分の責任だ」と個人に責任を押し付けているのではないかと。


生活保護に関しては、必要なのか疑うような人が受けていたり、本当に必要な人が受けられなかったり。これは教師をしていた時にも思いました。なぜ受けられるの??反対になぜ受けられないの??

生活保護やいろいろなセーフティーネットの制度はよく知っている人でないと受けられないのではないでしょうか。

世の中がすべて平等なんてことはありえないでしょうが、本当に困ったときに頼れるところが公の組織としてあるべきだと思います。そんなところに人を多く配置して、本当に困っている人を救ってほしいと思うのです。


また、セーフティーネットや公的援助が受けられるような教育も大事でしょう。
中学校までに本当に困ったらこのような社会的な手立てがあることやそれらはどうしたら調べられるのか、また受けられるかなどをきちんと教えていかないといけないと思います。また、包括的性教育をきちんとして、誰もが性について正しい知識を持ち無知によって不利益を被ることがないようにすべきです。


最近の悲しくなるような記事を読んでいて、現役時代もっといろいろな事を知っておくべきだったと、いまさらながら反省しています。忙しくて新聞を読むひまがなかったのが残念でなりません。でも、寝る時間とどっちをとるかと考えるとやはり寝る時間が大事だったのです。

今、新聞を読む時間のある私ができるのは、現役の先生方に役に立つ記事をお届けすることかなあと思っています。

暴言は子どもの脳を傷つける

傷つけるのは心だけではない

暴力や暴言などの不適切な子育てが子どもの発達や行動に良くない影響があることは、教職についていた経験から思い当たることがありました。けれど、友田明美先生の「子どもの脳を傷つける親たち」を読んで、それが子どもたちの脳まで変形させているという事実に驚かされました。

おもに子育てにかかわる保護者の不適切な養育が問題になるのですが、この本を読ん

で、教師による不適切な言動も同じではないかと思いました。

教師からのいじめや子どものいじめ行為に加担した教師が問題になったり、盗撮などで逮捕された教師がいたりと不祥事を起こした教師の行動は犯罪であり論外ですが、日々の子どもと接している中でついつい言葉がきつくなったりすることはないでしょうか?

教師も子どもを取り巻く周りの養育者として、やはり、不適切な言葉に気を付けなりません。やはり否定的な言葉より肯定的な言葉を使うように普段から心がけることが大事だと思います。


また、子どもたちの困った行動は、実は周りが生み出していくものなのではないかと思いました。子どもたちの困った行動を止めるためには、なぜその行動をとるのかを見極めるという困難な作業が必要です。けれど、現実にはなかなかそこまではできないことの方が多いでしょう。でも少しでも理解しようと努力することで、保護者からの不適切な関りから早く助けることもできるかもしれない。子どもの困り感を減らすことができるかもしれない。それって教師にしかできないことだと思います。また、それによって子どもの行動が改善されたら学級運営も楽になるのではないでしょうか。教師はなかなか家庭の中の問題には入っていくことが難しいですが、児童虐待などもやはり一番発見しやすいのは教師です。是非困っている子どもたちを救ってあげてください。


発達障害愛着障害
を見分けるのが難しいということも書いてあったのですが、私はどちらもできるだけ早く気付いてあげて、対処してあげるのが子どもたちを救う方法だと思っています。これも教師にだからできることだと思います。ただ、どちらも気付いた後、保護者と話し合い、専門の機関につなげるためには難しいことがたくさんあります。それを少しでもスムーズにするのは、普段から周りの保護者と信頼関係を築いておくことと、多くの先生との連携だと思います。


友田明美先生の「子どもの脳を傷つける親たち」(NHK出版新書)
については「きぬさや教育塾」に書いたのですが、できれば本書を一度読んでみてください。日々の仕事で忙しいとは思いますが、きっと役に立つと思います。

子どもの脳を傷つけないために

子どもとの良い関わりのヒント

子どもに不適切な対応を続けることで、子どもの脳が傷つき変形してしまうという、友田明美先生の「子どもの脳を傷つける親たち」の本の中には、どのような関わりが良いのかも書かれています。


親や身近な大人が子どもに対して「積極的に使いたい三つのコミュニケーション」として、

  • 繰り返す
  • 行動を言葉にする
  • 具体的に褒める

ということが挙げられています。子どもの言葉を繰り返すことで子どもが会話の主役になり、良い行動に関心を示すことで子どもにとって学習になり、褒めることで良い行動を増やすことができます。そして、自分も良い気分になり、子どもと良い関係が結べるということです。

 

反対に「避けたい三つのコミュニケーション」として

  • 命令や指示
  • 不必要な質問
  • 禁止や否定的な表現

命令や指示は子どもから主導権を奪い、不要な質問は子どもの集中力を切らせます。禁止や否定的な言葉は不愉快な相互作用を生じさせます。否定的な言葉では問題は解決しません。

避けたいコミュニケーションをついつい使ってしまうことが多いのではないかと思いますが、こちらの意図とは裏腹に、これらの手段では子どもは思う方向に動かないのは、よく見かけることです。そして、ますます自分も不機嫌になり、子どもとの心がすれ違ってしまいます。経験した方も多いのでは?

子育てはしんどい時も多々あります。少しでも楽しいものにするための技術として、子どもの言葉を繰り返したり、良い行動を言葉にしたり、褒めたりしてください。

この本の最後には、育児のストレスが親の脳に与える影響も書かれています。子育てのストレスが脳に影響して「共感性」が落ちると、我が子がかわいいと思えなかったりするのだそうです。

また、親の資質は生まれながらに備えているのではなく、子どもと触れ合って育っていくものです。子どもが生まれてから、たっぷり抱っこしてスキンシップをとることによって、脳が活性化して愛情ホルモンが分泌されて、穏やかな愛情に満ちた気持ちになるのだそうです。

「子育てに不安になった時こそスキンシップです。」

と本の中に書かれていましたが、正にその通りだと私も思います。赤ちゃんの時はもちろん、大きくなってもスキンシップをとることは親子両方に良い影響をもたらすものです。あまり子どもが好きではないという保護者の方はたいていスキンシップの苦手な方でした。お父さんでもお母さんでもスキンシップをとっていると愛情の伝え方がわかってくるのだと思います。


子育てを難しく考えるのもストレスが溜まります。「自分も子どもも楽しく!」が基本です。自分がしんどい時は子どもにスキンシップをお願いしましょう。子どもに甘えてもいいんですよ!むやみに叱るよりずっといい。そしてそれでも無理な時は自分だけで抱えず周りに応援を求めましょう!

 

子どもの脳を傷つけていませんか?

暴言は暴力より子どもの脳を傷つける

児童虐待について書きましたが、子育てをしていてつい「きょうだいをくらべたり、無視したり、死ねなどの暴言をはいたり」していませんか?

暴言などの心理的虐待が子どもの脳を変形させているという衝撃的な研究結果が書かれている友田明美先生の「子どもの脳を傷つける親たち」という本を読みました。


この中で説明されていたのですが、体罰を受けて育つと、感情や思考の領域に影響が出て、物事を考えることをやめてしまう。親の都合で体罰を受けると逃れる方法を考えても無駄なので、脳が考えるのをやめてしまい、こうしたらいけないと考えなくなり、衝動性が強くなり犯罪を犯しやすくなる

また、暴言を受けて育つと聞く力に影響し、知能や理解力にも影響が出て、言われたことが覚えておけなくなる。そして面前DV(目の前で暴力を見せられる)にさらされていた子どもには、視覚野、知能、理解力に影響が出る

身体的暴力を受けた子よりも、暴言や面前DVなどの心理的虐待を受けた子の方が、脳へのダメージは大きく、トラウマ反応は深刻。これは、ストレスから自分を守るために、情報量を減らすべく、脳の形を変形させるという防衛反応だということです。


脳が防衛反応で変形するなんて怖いですよね!

実際に暴力を受けて育った子は、近くで手を挙げただけで防御の姿勢を取るのを教室で見かけることがありました。昔はけっこう多くの子どもに見られた反応で「親が手をあげているな」と思ったものです。また、自分を否定する言葉をかけられてきた子が登校を渋っていることもありました。

この本を読んで、心理的虐待の方が脳へのダメージが大きく、自閉症に似た症状や学習障害ADHDに似た症状が出るということにショックを受けるとともに、子育てをしている人やその周りの人、学校関係者もしっかりと知っておかなければならないことだと思いました。

発達障害とこれらの愛着障害からくる症状は専門家でも見分けにくいそうですが、どちらも早く気付いて治療につなげることが大事です。また、発達障害は成長すると改善されることもありますが、愛着障害は深刻化することが多いそうです。それは、愛着障害がさらにダメージを積み重ねていくからです。ダメージを受けない環境をいち早く整えてあげないと更に深刻化していってしまうということです。


また、これは現職の時も感じていたことですが、愛着障害を考える時には、親のケアも必要な事が多いということです。子どもが愛着障害を起こした陰には、親自身が愛着障害を抱えていることが多いそうです。他の問題でもそうですが、やはり親の悩み、不安が子どもに及ぼす影響はとても大きいのです。

ただ、状況が改善されると徐々に脳の変形ももとに戻るのだそうです。つまり、気付いて適切に処置すれば正常な発達ができるということです。

そのことについては次回にします。

詳しく知りたい人は下記の本を読んでみてください。とても読みやすい本ですので、保護者の方だけでなく先生方にも是非お勧めします!!

友田明美先生の「子どもの脳を傷つける親たち」NHK出版新書

 

虐待をしていないと思っても・・・

児童虐待とは

児童虐待とはどんな事だと思っていますか?暴力をふるう身体的虐待はたいていの人が思い浮かぶでしょう?そして、食事を与えなかったりお世話をしないネグレクトや性的虐待にあたる「性的な行為の強要、性器や性的な行為を見せること、 子どものポルノ写真の撮影、露出度の高い服の着用の強要」も。けれど案外軽く見られているのが「産まなければよかった」「いない方がいい」「バカ」「死ね」などの暴言、きょうだいの間の差別、無視、脅迫などの心理的虐待ではないでしょうか。

まだ、体罰をしつけと思っている人もいますが、「児童虐待防止法」ではすべての体罰が禁止されています。ただし罰則規定はありません。何故ないのか?それは、この法律が虐待する親を罰したいのではなく、虐待を防ぐために作られたからだそうです。罰則を作るとかえって体罰をしたことを隠してしまう。体罰の相談をしてもらうために罰則がないほうが良いという考え方なのです。

そしてとてもコワイ事実。虐待を受けると子どもの脳は変形するのだそうです。このことに付いては次回に書きたいと思います。

また、少年院に入る子の90%は小さい時に虐待を受けたということも言われています。

怖いですよね!育て方で子どもの人生が変わってしまうのです。


どんな状況であれ、ほとんどすべての親が子どもの健やかな成長を望んでいるのではないかと思います。でも、間違った考えを持っていると良かれと思っている事が子どもにとって良くない結果をもたらすのです。体罰はそのわかりやすい例です。「しつけ」つまり子どもの将来のために役に立つことを身につけさせたいと思ってしていることで、子どもを傷つけ人生を台無しにしてしまうということなのです。そして、その連鎖は続き、虐待や体罰を受けた親の三分の一が今度は自分の子どもにしてしまっているそうです。

「ついついカッとしてたたいてしまった。」という時もあるでしょう。子育てはとてもしんどいです。一人で抱え込むと身動きが取れなくなります。誰でもいいので相談できる、気楽に話せる相手を作りましょう。これは、「ついつい」が「いつも」にならないように、できればしんどくなる前にこそ始めておきましょう。

人付き合いが苦手な人ならなおさら、近くの保育園や幼稚園のオープンスクールや市などの教室に積極的に申し込んで顔なじみを作っていきましょう!

子育ては一人や夫婦だけで出来るものではありません。家族や友だち、近所の人、地域の組織に頼ってもいいものなのです。一人で悩まないで楽しく子育てできる工夫をしてください。

イチゴ狩りに行きました

3月中旬にいちご狩りに行ってきました。

初めていちご狩りに行ったのは愛知県の伊良湖岬でした。たまたま春に訪れた休暇村伊良湖にいちご狩りプランというのがあって、行ってみたのです。30分ほどの時間で食べ放題。まだ小学生だった子どもたちも大満足!それ以来1年に1度はできるだけ行くようになりました。


いろいろな所、多くは春休みに旅行に行った近くにある所や宿泊プランについている所に行きましたが、最近は、滋賀県の近江市の「小杉豊農園」に通っています。

5年ほど前、近江八幡に旅行に行った時に、近くにある農園をネットで検索して見つけたのですが、イチゴが大粒で甘い!おまけに畝が棚の上で高いのでしゃがまなくていいので楽なのです。最近は多くの所がこのような畝になっていますが、はじめての時は感激しました。


「小杉豊農園」では数年前からお店ができて、ピザなどの軽食やイチゴを使ったデザートなども販売していますし、いちご狩りをすると絶対に必要なきれいなトイレもあります。残念ながら、いつもイチゴを思いっきり食べて満腹になるので、ピザもデザートも美味しそうと思いながら横目で見てトイレに行くのです。今年もお腹いっぱい一年分のイチゴをいただいてきました。


料金は50分食べ放題で大人(中学生以上)2500円、シニア2300円、3歳以上の子ども1600円でした。4月10日以降は大人2200円、シニア2000円、子ども1300円です。遅くなるとイチゴがやや小粒になります。練乳もサービスで付いていますし、今年から二種類のイチゴを食べ比べできました。その日は「紅ほっぺ」と「章姫」でした。形も味も違うのがよく解かりました。私は「紅ほっぺ」がすきかな。シニア割引も今年からだそうです。数年前に比べると価格が上がったように思うのですが、暖房のための燃料費なども上がっているでしょうからしかたないですよね。シニアの値段設定があるのはありがたいです。シニアの夫が一番たくさん食べていました。

50分の時間があっても、美味しそうなイチゴがたくさんあって、パクパク食べているといつも30分くらいでお腹いっぱい!でも、イチゴって不思議で、いっぱい食べても飽きないのです!


今年に関してはお泊りなしのガチいちご狩りで滋賀県まで出かけたのですが、やっぱり行くと「どこかに寄らないともったいないか・・・。」ということで、西国三十三か所霊場の一つ「観音正寺」に寄ることにしました。一つにはイチゴを食べるとどうしてもトイレが近くなるので、ある程度近くの所で出すものを出した方がよいということもあったのですが、観音正寺東近江市の山の上にあり駐車場から少し登らないといけないのはやや誤算でした。なんとかトイレまで間に合いましたが、危なかったです。


近くの山にハイキングに行くための登山道にもなっているらしく、多くの人が歩いていました。お参りを済ませ、御朱印をいただき琵琶湖を望む景色も眺めて帰途につきました。

 

春の庭は・・・

先日実家に行って夏野菜の用意のために畑を整理してきました。蕪の花が咲いていてびっくりしてからまた2週間ほど経っていました。今度は、あんなに小さかった大根が花を咲かせスナップエンドウも背が伸びて花と実をつけていました(こっちはいいけど)。

*初収穫のスナップエンドウ


蕪の時に反省したにも関わらずまた同じ失敗を繰り返して、大根を台無しにしてしまいました。でも、一つ収穫が・・・。大根の花は白だけではなかった!うすい紫というか青に近いきれいなかわいい色をしていたのです。遠い昔に見たテレビ番組の中で「細かく白い大根の花」と言っていたのを妙に覚えていて、おまけに今まで見た花は白だったので、大根の花は白と思いこんでいたのでびっくりしました。調べてみると、ちゃんと「白か薄紫」と書いてありました。

可愛い花だったのですが大根にはスが入って食べれない?「残念!」と思ったのですが、そのまま捨てるには忍びない。そこで思い出したのが前の蕪、炊いたらス入りで美味しくなかったのですが、甘酢につけるとけっこう美味しかったのです。

そこで大根も生ならいけるかもと、ピーラーで薄くスライスしてみました。わかりました!スの正体!輪切りにすると線が入っています。その中は繊維質になって固くなっているのです。スライサーでは簡単に削れないくらい固い!色も少し緑がかっています。ですが、外側は何とか食べられそうです。細いのや小さいのなど収穫してきた大根の軟らかそうなところだけピーラーで削って、お鍋の具にしました。

お鍋は、大阪南部の実家の近くのスーパーで買ってきた「ワカメ」のしゃぶしゃぶです。この時期にしかない柔らかなワカメ。200円で大きなトレーにいっぱいありました。しゃぶしゃぶすると茶色のワカメが美しい緑色に変わり磯の香りがただよいます。このワカメのお供に大根のスライスを具材の一つとしていれました。時間はかかったのですが、なかなかgoodでした。全部捨てなくて良かった!

*とれたミツバ


実家の庭に勝手に生えているミツバでおひたしも作り、スナップエンドウまでは使わなかったのですが、春の食卓になりました。でも、育てているものはなかなかうまくいかないのに、遠い昔父が育てていた時に散らばった種で立派に育つ三つ葉・・・。なかなか植物は奥深い!ありがたいのですが・・・。

実家の庭は、2週間でカラスノエンドウとヤエムグラが大変な事に!畑以外の場所では大繁殖!きっとこのままでは種が落ちてまた来年こうなってしまうと思い、3時間ほどかけて掃討作戦を!夫が畑を耕している間抜きまくったのですが、なかなか大変でした。自然って強いなあ!!!!