大人にとって仕事とは?
白浜レスキューネットワークの藤藪牧師のお話を聞いた時に刺さったことの一つに、自殺志願者が社会復帰するのに「仕事」が出来るようになるというのが大事だということがありました。
仕事は自己有用感を得るために大事であるというのです。
仕事は生きていくための金銭を得るためだけではなく、働くことによってそこに自分が存在している意義を感じ、自分が他者から認められていると確かめられます。
子どもにとっても同じことです。
家庭内での仕事(お手伝いではない)を与えられることによって家族の中の自分が有意義な物であると確認できるのです。
でもそれは、ヤングケアラーのように大人の役割を担わせるものではなく、年齢や家族構成、生活実態に合わせて割り当てられるべきものです。
そして、一方的に割り当てて「できないこと」や「忘れたこと」を叱ったり、「やりかた」について文句を言ったりするものではありません。
話し合ってするべき仕事を決めたら、まずできるように指導して、少しの進歩でもほめてやる気にさせましょう。そして継続すること。
多少失敗しても「ダメ出し」はNGです!
そうすれば次第に「自分の仕事」としての自覚ができます。これは、大人でも同じですよね。
ほとんどの場合、どんな家事でも子どもにさせるより大人がした方が速くてきれいです。
でも、家族の一員として子どもが家庭の中で「自分が必要なんだ」と思えるように、家庭の仕事の分担を与えましょう。
1年後、2年後子どもたちは立派な家族の一員として、なくてはならない存在になるはずです。