きぬさや自由帳

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性教育 学校では?

新聞記事から

8月7日の朝日新聞教育欄に「性教育を問う」ということで≪指導要領に「妊娠の経過 扱わない」「はどめ規定」現場に戸惑い?≫という記事がありました。

そこには、今年4,5月に朝日新聞都道府県と政令指定都市の67教育委員会に実施した「授業での性交の扱い」についてのアンケートの結果が書かれていました。


学習指導要領では

現在の小中学校の学習指導要領には、小学校5年理科で「人の受精に至る過程は取り扱わないものとする」、中学校の保健体育で「妊娠の経過は取り扱わないものとする」という一文で示される「はどめ規定」があります。文科省は「(性交について)状況に応じて、個別指導を行うことは可能」とも説明していますが、これは、実質的には全体には「教えてはいけない」ととらえられるものです。個別指導ということは、「問題が起きてからの個別指導はしても良い」ともとらえられますよね。

アンケートから

また、アンケートによると、「性交」の取り扱いでは、各学校に任せているところが4教委、保護者の理解を得て実施するよう周知が3教委、外部講師の講演などでは可能が10教委、教えないように周知している教育委員会も6教委あるそうです。その他の所はわからないか答えていないかです。

また「はどめ規定」を残した方がいいと答えたのが16教委なのに対して、なくした方がいいは3教委にとどまります。

教育委員会としても教えなくても良いと思っている所の方が多いということです。

では、現場は?

たぶん教えなくてもいいのなら、教えないほうが良いと思っている先生の方が多いでしょう。教師にとっても教えにくい内容ですし、保護者の考え方も様々ですから、「寝た子を起こすな」という批判があることは予想できます。「批判されるくらいならわざわざしんどい事をする必要がない、時間もないのに・・。」と考えるのは当たり前だと思います。


でも・・・

今のこの時代にこの考え方では子どもたちの性被害を防げるのでしょうか?世間で話題になっているジャニーズの性被害にしても知識不足から発覚しにくかったこともあるのではないでしょうか。ネット上には性に関しても間違えた情報や誇張された情報がいっぱいあり、子どもたちでもいつでも見られるようになっています。子どもたちはどこで正しい情報を得るのでしょうか?家庭で教育できていますか?実際に被害にあっている子どもたちが後を絶たないのに被害にあってからの指導でいいのでしょうか?


日本では本当に性教育が遅れていると思います。包括的性教育が提唱されて久しいのに、学校現場では教えられないのですから。

教育委員会の方にも政治家の方にも考えてほしいと思います。性の知識をきちんと伝えることは大事な事だと思います。生殖活動はいけないことでも触れてはいけないことでもないはずです。知らないほうが良い事なんておかしいです、一番大事な事なのに。いつになったら命の教育は大事にされるのでしょう?