あべのタスカル(大阪市立阿倍野防災センター)
先日機会があって大阪市立阿倍野防災センターの体験型学習施設「あべのタスカル」に行ってきました。
夏休みということもあり子ども連れの方も多く一緒に体験しました。
建物の3階にある「あべのタスカル」を入ると、インフォメーションがありその前に3つの部屋と防災ステーションがあります。ここは予約しなくても誰でも入ることが出来て学んだり遊んだりできるエリアです。おおさか防災ステーションでは、大阪市全域の被害想定や地域特性に応じた災害危険を学ぶことが出来ます。
時間になり、予約していた体験ツアーが始まりました。
まずは、「タスカルシアター」の巨大スクリーンでの映像から。今まではこうして助かったというお話が多かったのですが、ここのは、災害を甘く見ていて被害にあってしまった人の立場で描かれていました。
次が「減災を学ぶ」というコーナーでは、家の中で避難するまでにとる行動を学びます。机の下に入るというのは当たり前でしょうが、家の中でもガラス等で足を切らないように靴等を履くことが大事です。
「消火を学ぶ」では、火事なる原因を教えてもらったのですが、地震の後ショートなどの電気系統のでの火災が多いそうなのです。ですから、地震で停電したら家のブレーカーも落としておく方がいいそうです。消火器の使い方も体験しました。消火器の薬剤が出るのはたったの15秒ほどなので、手順を間違えたりすると、薬剤が火に届かないうちに無くなってしまうのだそうです。
隣の「煙を学ぶ」では実際の煙(無害)の中を逃げる体験です。ここでビックリしたのが、走ってはいけないのだそうです。走ると煙が拡散されるのでかえって危ないのだそうで、低い姿勢に身をかがめ静かに逃げるのがいいそうです。子どもたちに校舎の中は危ないので走らないように言っていましたが、煙を拡散してしまうのを防ぐ意味もあったのですね。
その後の「津波避難を学ぶ」では、実寸大の映像で津波がどれくらいの速さで押し寄せてどれくらいの高さになるかを体験できました。
「がれきの街」では災害発生後の町の中が再現されていて、そこに潜む危険を教えてもらえました。先日のハワイでの火災でも原因の一つと言われていますが、垂れ下がった電線には要注意です。
つづいて「備えを学ぶ」で普段から3日間の食料等の備蓄が必要で、順番に消費しながら蓄えるローリングストックを学びました。
最後に「震度7の体験」をしました。直下型と南海トラフ型の両方を映像と揺れの再現で体験できます。震度7では立っていられないのがよく解かりますし、二つの地震の揺れ方の違いも分かります。
私は体験しなかったのですが、他に避難支援、救助や救護を学ぶコースもあるようです。
学校に勤務していた経験から防災についていろいろ学んできたつもりでしたが、新しい発見もたくさんありました。
災害が多発している今日、災害が起こるのは家族が一緒の時とは限りません。子どもたちと一緒に考える機会として近くの防災センターなどの施設に行ってみるのはいかがでしょうか。夏休みもあとわずかですが、子どもたちの学びの場になると思います。予約がいるところも多いのでネットで調べてみてください。
*子ども向けクイズシートもありました