いよいよ立山黒部アルペンルート
バスで立山黒部アルペンルートの信州側の入り口「扇沢」へ。ホテルからは約1時間。もちろん雨でした。その日の予報は一日中雨!
添乗員さんの秘策
アルペンルートはいくつもの乗り物を乗り継ぎます。個人で行くときは好きなように時間を使えますが、団体ではそうはいきません。次の乗り物の時間が決められているので時間内にみんなが揃わないと進めませんし、席も自由なので遅いと座るところもありません。そこで添乗員さんは24人の我々を4つにグループ分けしました。だいたい同じような年代で「黒部」「立山」「大谷」「アルペン」というグループ名までつけて。このようにするとグループ内で確認をとるので添乗員さんが把握しやすいし漏れも少ないというわけです。私たちも少人数なら顔や名前を憶えやすいので良かったです。因みに私たちは「立山」グループで、夫婦が3組。旅慣れている人たちでした。実際に他のツアーより確認が早かったし、いない人の特定がすぐにできました。
扇沢から関電トンネル電気バスで黒部ダムへ
前回来た時はトロリーバスでしたが何年か前にeバスに変わっていました。このバスが普通と違うのは、個々のバスを充電するのにトロリーバスのように屋根から角が出で充電するのです。10分間で充電し終わるので停車中に次の運行分を充電してしまうそうです。バスはトンネル内を走るのでここでは雨でも関係ないのですが、扇沢駅の所で窓が濡れているので破砕帯などの表示も見えにくかったです。仕方ないですけどね。着くとそこは黒四ダムです。
関西電力黒部第四ダム(通称くろよん)上だけで徒歩15分
石原裕次郎主演の映画「黒部の太陽」で有名な「くろよんダム」(古いかな?)。実際に見るとよくこんなところにダムを造ろうと思ったものだと感心します。来る前に偶然テレビの番組で「くろよん」の特集を見たのですが、当時関西の電力がひっ迫するのを何とかするためにできた計画で、始まる前から完成日が決められていたそうです。ダムをつくるために資材を運ぶ道を作ることから始める難工事。おまけに場所はフォッサマグナの地盤の安定しない場所。途中工法の見直しとかもあったと番組では言っていました。結局昭和31年から昭和38年の7年ほどで当初の計画通りに完成させているのです。途中トンネルを掘るのに80mに7か月かかった大破砕帯の難工事もあったそうです。正に日本の発展を支えるための大工事だったのです。この工事では171名の方が殉職されています。私が生まれたころ、60年前にこんなところにこんなすごいものが作られていたという事実に圧倒されます。
一応展望テラスまで階段を上り下りして(しんどい!)見に行きましたが、雨!くろよんダムの上を歩いて反対側の黒部ケーブルカーの駅のある黒部湖駅に。カッパをかぶり雨をよけつつ黒部湖と渓谷を眺めました。ここで気を付けなければならないのは、アルペンルートを行こうとすると必ずこのダムの上を端から端まで歩かないといけないということです。eバスの乗り場とケーブルカーの乗り場はダムの端と端にあるのです。左右対称に近い構造で、おまけにどちら方向にも人が歩いているので、立ち止まって眺めていてうっかり方向を間違えると元に戻ってしまいます。
ツアーの方で間違えてeバスの駅に戻った方がいてあわや・・・。同じグループの方が早く気付いて助かりました。それ以降ガイドさんはそのグループに密着。グループに分けておいたのは大正解でした!
*すごい傾斜のケーブルカー