きぬさや自由帳

日々思うこと、旅日記、子育てのヒントなど

西国薬師四十九霊場巡り ラストスパート3

元興寺


朝から久米寺橿原神宮とまわって、元興寺へ。30分ほどで着くはずが、二つの元興寺に惑わされ、やっとの思いで元興寺に到着しました。500円の拝観料を払って中に。この元興寺世界遺産のお寺です。入り口はそんな風に感じられないのですが、中に入ると見どころがたくさんありました。

まず、このお寺、蘇我馬子が飛鳥に建立した日本最初の本格伽藍を持つ法興寺飛鳥寺)を平城京に遷都した際移築したものだそうで、国の重要文化財の東門は東大寺の西南院にあったものを移築したものです。


ただ、元興寺は度重なる罹災で伽藍の大半はいまの「ならまち」の下に埋もれているそうで、すごく大きな寺院だったようです。

この説明を読んでいて、平城京を見学に行った時に説明してもらったことがよみがえりました。古の時代は遷都する時には多くの建物を移築したのだそうです。柱から瓦に至るまで。まさに、今流行のSDGsですよね。

そして、この寺院の見どころの一つが、日本で一番古い「古代瓦」が見られることです。屋根をよく見るといろいろな色の瓦があるところがあり、その中の黒や茶色の瓦が1400年前飛鳥時代の瓦なのだそうです!つまり、移築前からの瓦!すごいですよね。今の瓦は50年もしたら吹き替えないといけないと言われるのに・・・。古い瓦と新しい瓦を混ぜて使うなんて、なんてエコ。

*古代瓦


国宝の「極楽坊禅室」や「元興寺東室南階大坊」
境内にある石塔や石仏群、かえる石など見どころもたくさんあります。古代瓦が見やすいポイントもわかりやすく示してくれています。世界遺産だけあって見どころ満載でした。前に大きな駐車場がありますので間違えないでください!


ラストは興福寺

五重塔


最後に猿沢池の横を通って興福寺へ。興福寺奈良公園の中にあり、猿沢池から望む景色は奈良を代表するものなので一度は見たことがあるのではないでしょうか。五重塔を含めた伽藍はこれも飛鳥から移築されたものでしたが焼失と再建を繰り返しているのだそうです。現在も再建がなされていて、中金堂は平成30年に落慶された美しい朱塗りの建物です。国宝の東金堂、五重塔、三重塔、北円堂以外にも重要文化財の建物も多いお寺です。正に奈良を代表するにふさわしいお寺です。また、教科書にも載っている阿修羅像も所蔵しています。

*東金堂

今回はあまり時間がなかったので、薬師如来のおられる東金堂のみを拝観して、御朱印をいただき、周りを少し散策しただけでした。

西国三十三か所でも行くことがあるので、その時はゆっくりと時間を取りたいと思っています。

四十九の薬師如来を巡る旅はこれにて満願。お薬師さんのご利益で健康に過ごせたらありがたいなあと思いながら、最後の西国四十九薬師霊場巡りの旅を終えました。

*中金堂