きぬさや自由帳

日々思うこと、旅日記、子育てのヒントなど

不登校の子と向き合う

担任として何をする?

不登校の子の問題を一人で抱えないで学校全体で向き合う。そこを大前提として、では担任は何をすればいいのか?


まず、教師としての意識改革がいると思います。先生が「同じでなくても良い」と思っていないと、子どもたちも他者を認められないでしょう。先生は一番身近なお手本ですから。「いろいろな考え方やり方があっていい。」と率先して示さないといけません。子どもたちが同じように動いてくれる方が楽なので、ついついそのように指導しがちですが、そこの意識を変えていくことが大事だと思います。

「学校に来なくても良い」のではなく、「来たくても来られない子もいる」ことを話し、「いろいろな考え方や生き方があって、人の意見も認めつつ、自分の意見・生き方もしっかりと持てることが大事なのだ」と教えていかないといけないのだと思います。

また、私の経験から、不登校の子への対処としては、少しでも保護者や本人が持っているしんどさは分かってあげることが大事ではないかと思います。「いつ来ても大丈夫な体制」と「親へのサポート」を発信し続けることではないかと思うのです。「来ましょう」ではなく「来られるなら、いつ来ても大丈夫だよ」と。もう一つは、本人もしんどいでしょうが、親もしんどいはずです。親の方がしんどいかもしれません。ですから、親に寄り添うのが大事だと思います。親のしんどさに共感することで学校に来るようになった子もいました。

連絡を取ったり誘いに行ったりというところで、他の子どもたちの力を借りていいのか、借りないほうがいいのか?ということも悩むところだと思うのですが、その子と周りの子にもよりますが、子どもにあまり負担をかけるのはお勧めしません。他の子が負担に思うと反発が生まれたりします。もちろん、自主的にしてくれることは大歓迎ですが、どんなことをしてくれているか把握しておくことが必要です。大事なのは、折に触れてクラスの子に「クラスにはその子もいる」ことを意識させるために話題に出すことです。その子が学校に来たくなったら、いつでも気持ちよくクラスで受け入れられるように、クラスの子に普段からその子の存在をアピールして根回ししておかないと、折角来ても居心地が悪くて、また来られなくなってしまいます。

学校に来るだけが正解ではないと思いますが、来たくなった時来られる体制だけは作っておいてあげないといけないと思いますし、親子で孤立してしまわないようなサポートも大事だと思います。

学校に行けなくても、いろいろな選択肢が身近にあればいいのですが、なかなかそんな条件が整っているところばかりではないと思います。不登校の子以外にもクラスには様々な子がいます。少しでも学校が楽しいと思えるような授業や楽しい行事も作ってあげて、ちょっとしんどくても学校に行きたいと思ってもらえるようにしてあげてください。