きぬさや自由帳

日々思うこと、旅日記、子育てのヒントなど

百聞は一見に如かず

国境なき医師団」の展示を見て広がった活動

国境なき医師団」を知っていますか、紛争地域などで活動し敵味方なく人命救助をしている団体です。先日「国境なき医師団」の展示が大阪で開かれていたのを新聞で知りました。早く知っていれば皆さんにもお勧めしたのですが、「国境なき医師団」の展示に行った時のことを思い出して、もう一度行けばよかったと思ったのです。

ムーミンバレーパーク


それはもう20年近く前になるでしょうか。当時私は6年生を担任していました。その時の「総合的な学習の時間」に国際理解教育として、「世界にはどんな問題があり、その人たちを救うのに自分たちにでもできることはないか」というような課題に取り組んでいました。その一環として、たまたま大阪でしていた「国境なき医師団」の活動の展示に社会見学を兼ねて見に行くことにしたのです。

それは子どもたちだけでなく、私にとっても衝撃でした。生まれたばかりのガリガリの赤ちゃん。手の指で作れるくらいの輪っかで赤ちゃんの腕の太さを計り、それより細いと命が危ないのですぐに点滴をしないといけないとか、カロリーメイトのような栄養食2本が1日の食事だ、とかのお話を聞いてパネル展示を見ました。その栄養食も食べさせてもらったのですが、ぱさぱさで全く美味しくないし、現地では水に溶かして食べるのだそうですが、とても食べにくかったのを覚えています。


実際に現地に行ったわけではないけれど、そこで働いていた人の話を聞き写真を見るだけでも、子どもたちの心に伝わったようでした。最終的にその年の活動は子どもたちの発案でバザーを開き、その収益をユニセフに寄付する、というところまで広がりました。

担任が話すより、まさに「百聞は一見に如かず」子どもたちの心に響いたのだと思います。当時たまたまそのような学習をしていたところに、近くで展示があったというラッキーが重なったから展開できた活動なのですが、「総合的な学習の時間」や社会科等で、実際に携わっている人にお話を聞いたり、一緒に活動をすることによって、子どもの目の輝きが違ってくるという経験は、どの先生方にもあるのではないでしょうか。それが、社会見学や出前授業の良いところだと思います。


時間も限られ、あらゆることに忙しい日常では難しいかもしれませんが、コロナが落ち着いたら、ここぞという学習に、年に一度くらいは、ほんまもんにふれるそんな機会を大事にしてあげてください。