生まれた家で宗教は決まる?!
安倍元首相の事件をきっかけに二世信者という言葉をよく見かけるようになりました。家庭を破壊するような宗教?そんな親の元に生まれたら「親ガチャはずれ」かもしれません。
現役時代に、ある宗教のお家では、病院での治療も許されるものと許されないものがあるそうで、最初の家庭訪問で確かめたものです。子どもは高校に進学しないと決められている宗教や、運動会の演目や学級での催しで、例えば「お祭り」や「クリスマス会」などのネーミングであれば他の宗教の行事とみなされるので参加しないとか・・・。また、同じ宗教でもお家によって厳密に守られるお家もあれば、子どもなので学校に従いますというお家もありました。
自分を考えてみた時、我が家は仏教徒です。結婚して真言宗から浄土真宗に変わりましたが、自分の家の宗派=自分の宗派ということに疑いも持ちませんでした。どちらかというとあまり縛りのない宗教でラッキーと思っているかな。
イスラム教やキリスト教の家に生まれたら、ほとんどの人が何も疑わずにその宗教になっていきます。そう考えると家の宗教を受け継ぐのは自然な事なのでしょう。ただ、今世界でも、宗教によって「女の子には教育はいらない」となるのはどうなのかと話題になっていますよね。
現役時代、運動会のダンスにみんなと一緒に参加したいのにお家の人から「参加しません」と連絡がきた子は参加したそうにしていました。宗教的に病気の治療はしないということでも、大人になっていろいろな事がわかった上で納得して選択するのであればいいですが、お家の方針で治る病気を治さないのは少しおかしいのかなと。同じように進学にしても将来を決めるのはやはり自分でなければならないのに、高校には進学させないと最初から決められているなどはおかしいのではないかと思います。
日本では基本的人権の中で「信教の自由」が認められています。少なくとも日本ではそれを踏まえて、親も子どもの信教の自由を認めることが大事だと思うのです。親は子どもにも自分で宗教を選ぶ権利があることを知っておかなければいけないと思います。家庭や自分以外の家族の生活を壊すとか、人に迷惑をかけないのであれば、自分がどの宗教を信仰するのも自由です。けれど子どもも人格を持った一人の人間として、いつでも自由に自分の宗教を選べるという道を残してあげてほしいと思うのですがいかがでしょうか。